小売業大手の男は、闘いのオーラに溢れていた
国分寺の丸井から出てきた男はすらっとして、昔と寸分違わなかった。
手の上げ方、下り坂を歩む歩幅、歩き方、気配。門を出てこうして駅まで歩いて帰った。あれから、もう15年も経ったんだ。
どんな話になるか、かなり楽しみだった。
彼は今、小売業大手で、200店舗の旗振り役をしている。入社時は7店舗だった。
社会に出るまでお互い時間を要したが、彼は、出てからはずっと一社通貫してきた。
一直線に続くエネルギーだった。迷いとか惑い、ましてや日本が行き詰まっているとか、そんなことは全く話に出なかったし、微塵も感じなかった。
「オーナーは悔しがる。」
負けた時のオーナーの言動を心に刻んでいた。
その表情は実に明るく、腹が座っていた。
そうだ。悔しいと思わなくなったら、引退の時だ。
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