西の空
緩やかな勾配を黙々と歩いていた。途中で幾つかの会話はあったけど、長引く様な関心事でもなかった。
信号まで後少しの所で、左手に大きな視界が一瞬にして開けた。立ち止まった。
昔、こんな空を見ながら遊びから帰った記憶。土のにおいとも風のにおいとも、懐かしく思った。
設備が置いてあった離れは既に壊されて、新工場へ集約されていた。
直近に納品させて頂いた11Φの溶接パイプは、問題なく加工されていた。
夕日に照り返される武蔵野の台地。男4人は眺めていた。
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